Z世代キーワードから考える就職活動②
Z世代の特徴を表すキーワードをもとに、昭和世代の感覚との違いを考えて、「自らの 将来像や幸せを考える就職活動の在り方」について、2回にわけて、お伝えしています。
日本能率協会マネジメントセンターの「イマドキ新入社員の仕事に関する意識調査」筆者はまさに昭和世代で、皆さんが最終面接に臨むとき登場する会社役員の方々と同世代になります。「私からみてのZ世代と昭和世代を比べてのコメント」をお伝えすることで、今後の自分自身の将来への考え方や就職活動へのヒントにしてください。
★Z世代をとらえるキーワード
1、「ワーク」は「ライフ」の一つにすぎない
2、「自己実現」と「社会貢献」を求める
3、効率よく「タイパ」よく成長したい
4、失敗を恐れ、共感・共有を求める
5、働きやすさや良好な人間関係を重視
3、効率よく「タイパ」よく成長したい
「効率的に仕事がしたい・成長したい」「会社がミスマッチならすぐに転職を考える のは当たり前」などと考える人が多いZ世代と、「終身雇用が前提で、長い時間かけて成長し・ステップアップしていくのが当たり前」で、制度もそのように作られていた昭和世代では、大きな隔たりがありますが、それぞれの育ってきた時代背景や環境によるものが大きいと思います。
現代社会での「タイパ」や「効率」を重視することは、実は、「本当の実力が求められることになる」と思います。一人一人の成長の過程を共有しながらすすめるのではなく、「自分自身でより実力をつける」ことが重視される状況なのかもしれませんね。
若年層の転職でも、表面的な諸条件の判断だけでは、うまくステップアップできないケースもあるようです。「自らの考え方・価値観とそれを実現できる実力をじっくり身に着けること」と「これをできるだけ効率的に実践できること」をバランスをとってチャレンジしてほしいと思っています。
4、失敗を恐れ、共感・共有を求める
現代は、「ネットをつかえば、すぐに正解にたどり着ける」環境にあることが、失敗を恐れることに繋がっているのかもしれません。ただし、社会にでて仕事の場面では、「正解はない」というのが現実だと思います。
企業が社会へ対応するためには、「何が正しいか」ではなく「何を選ぶのか」ということで、様々なアイデアの中で、何を選択するのかは「ヒト・モノ・カネ・情報」の捉え方の違いにより別のものになるわけです。
従って、「失敗を恐れたり・不安に思う」ことは、用意を周到にして準備するという点ではプラス面になりますが、「目前の課題や業務にチャレンジする力」を削いでしまう事になるとマイナス面になるのではないでしょうか。
ノーベル賞学者も成果をあげた経営者も、じつは、「成果になるまで、挑戦し続けたことで、結果を残しているのです」 未来にむかって挑戦する力を身に着けることも大切かもしれません。
5、働きやすさや良好な人間関係を重視
この項目は、Z世代も昭和世代も共通して「良好な人間関係」を求めていると思います。ただ、個別にみると、Z世代に多い「自分にとっての価値や意味を追求する」姿勢と、昭和世代に多い「個人よりも組織を優先しがちな」姿勢ではかみ合わないことが多いかもしれません。
会社や組織として「最高の成果や効率をあげる 条件」は、優秀なメンバーをあつめることではなく、「メンバー同士の他者理解 と共感力という社会的感受性の高さ(EQ発揮)」がポイントであると言われて います。
たとえば、性別や地位、世代の違い、社会的背景の違い、考え方価値観の違いなどをふまえて、「お互いの心理的安全性を確保して、相互に理解し合う」ことを意識して行動することが、良好な人間関係を築き、働きやすく・成果を生みだすことに繋がるのではないかと考えています。
こういった意味からも、大学時代からSEQを活用して「自らのEQ開発と行動 開発」をすることは、大変貴重な体験だと思います。